無線綴じ冊子用データの作り方と注意点
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無線綴じ冊子の注意点
無線綴じ製本は、加工特性の関係上、写真のようにセンター(綴じ・ノド)部分まで開くことが出来ません。
見開きに渡るようなデザインの場合は、センター(綴じ・ノド)付近の文字・絵柄が見えなくなる可能性があります。また、ページ数や本文の用紙によって、センター(綴じ・ノド)部分の開き具合も変わってきます。
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また、ページ数が少ない場合は、背の部分に厚みがないため糊付け出来る範囲が少なくなり、印刷物を強く開くとページがとれてしまう可能性があります。 ページ数が少ない場合は、中綴じ冊子印刷をオススメ致します。 |
表2・表3、ノド・小口とは?
オモテ表紙(表1)の裏面を表2、ウラ表紙(表4)の裏を表3といい、冊子を見開いた状態の両端が「小口」、中央の綴じ部分が「ノド」といいます。
ご注文いただくページ数は、この「表1」「表4」「表2」「表3」の4ページ+本文のページ数となります。
「表2」「表3」に印刷をしない場合も、ページ数にはカウントされますので、ご注意ください。
また、無線綴じ冊子は1枚の紙に2ページ分を印刷しますので、ページ数は2ページ毎の選択となります。
データ作成の際はご注意ください。
センター(綴じ・ノド)付近のレイアウトについて
文字中心の冊子では、ノド(綴じ)から余裕をもったレイアウトをお勧めします。
弊社では製本方法にPUR製本を採用しています。
PUR製本はノド元まで開きがよくなりますが、文章などはノドから離してレイアウトしたほうがバランスが
よく、読みやすくもなりますので、オススメです。
▼PUR製本についてはコチラ
※表2・表3とそれに隣り合う本文ページのノド側については5mmずつが完全に隠れますのでご注意ください。
詳しくはこちらをご確認ください。

小説など文字がメインの冊子や、読ませたい文字や見せたい図のレイアウトについては、読みやすさやバランスを考慮して 、小口・ノドともに 20mm以上、余裕をもたせるのがおススメです。
※冊子の内容にもよりますので、ノドの詰まりを考慮したうえで、出来上がりを想定し作成してい下さい。

無線綴じはページを完全に開ききれないので、写真や図柄を見開きで配置すると、ノド(綴じ)部分が隠れてしまい、下記図のように写真や図柄がつながらない仕上がりとなります。
完全につなげることはできませんので、つながらないと困る図や文字、写真(人物の顔や、メインの被写体等)は、ノド(綴じ)部分をまたがないようレイアウトしていただくのがおススメです。
見開き写真について
PUR製本では、従来の無線綴じよりも開きが良いため、見開き写真もこれまでよりもグッと見やすくなりますが、ページ数・サイズ・用紙の厚さによって開き具合が変わるので、見開きの中心部分に「メインとなる被写体」や「重要な文字」などをレイアウトしないようにお願いいたします。
表2・表3にはノリがつくため、ノド側5㎜が完全に隠れます。
表2・表3とそれに隣り合う本文ページのノド側については5mmずつが完全に隠れますのでご注意ください。
データ作成の際には、重要な文字などが隠れないように、充分余裕をあけてレイアウトしてください。
従来の無線綴じ製本用に、わざと小口側にズラしたデータを作られている場合
PUR製本はノド元の開きがよくなるため、従来の無線綴じでは隠れていた部分が見えてしまいます。
従来の無線綴じ用に意図的に絵柄を左右それぞれの小口側にズラして見開きのデータを作成されている方は、絵柄が繋がったデータに修正をお願いいたします。
※ページ数・サイズ・用紙の厚さによって開き具合が変わるので、見開きの中心部分に「メインとなる被写体」や「重要な文字」などをレイアウトしないようにお願いいたします。
無線綴じの「表紙データ」に関しては、「見開き」で制作・入稿してください
無線綴じの表紙(表1、表4、背表紙)は、背表紙(背幅)が必要となるため、必ず「見開き」でデータを制作・入稿してください。
(見開き…本や雑誌を開いた時、向き合っている左右の2ページ )
本文は単ページでのご入稿を推奨しております。
ただし、「背表紙に文字等を入れない」 「表紙・裏表紙ともに、背景が白(背景に色・柄のない状態)で、背表紙にもなにも印刷しない」 等の場合は見開きではなく、単ページでご入稿頂いても問題ございません。 |
表紙を単ページでご入稿頂いても問題のないデータ例はコチラをクリック |
表紙、裏表紙、背表紙のデータをバラバラにご入稿頂くと、印刷できず、再度ご入稿をお願いする場合がございますのでご注意ください。
背幅はご注文内容によって異なりますので、背幅を含んだテンプレートデータはご用意できません。
ご注文内容にそって、お客様自身で計算し制作してください。
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無線綴じ冊子印刷 背表紙(背幅)の計算方法とトンボについて
無線綴じ冊子印刷の場合、ページ数や本文の用紙(厚さ)によって背幅が変わります。 |
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印刷背幅について(無線綴じ冊子印刷のみ適応)
〈背幅を計算する簡易方法〉
注文ページ数(全ページ)-4(表紙周り)× 本文用紙の厚さ ÷ 2 |
【step1】
ご注文ページ数から表紙分の4ページ(表1、表2、表3、表4)を引く → 本文ページ数
【step2】
本文に使用する用紙厚の確認 → 本文用紙の厚さ
【step3】
用紙1枚につき、表裏で2ページ印刷となるため → ÷2
step1~step3によって出た数値を、上記計算方法にあてはめて出た数値が背幅となります。
【例】ご注文内容:54ページ、本文用紙が上質紙〈90kg〉の場合 (54ー4)×0.120÷2=3 ◎背幅→3mmとなります! |
※尚、上記計算方法で出た背幅は、あくまで参考値となります。
実際は、レイアウト絵柄などによるインク量で、多少厚みが変化する場合があります。 特にページ数が多いものに関しては、その誤差も大きくなる可能性が高く、背幅に文字等の絵柄をレイアウトする場合、余裕をもってレイアウトして頂けますようにお願い致します。
無線綴じ冊子印刷 背表紙のデザインについて
下記図のような、背表紙と表紙・裏表紙でデザインがはっきりと分かれているようなデザインは、なるべく避けることをオススメ致します。背表紙に文字等を入れる場合は、背幅が「4~5mm」以上ある場合がおススメです。
製本の際には、どうしても誤差が生じますので、細い背幅ギリギリに文字や絵柄を入れると、仕上がった際にズレが目立ってしまう場合がございます。 そういったズレが気になるという場合は、背表紙と表紙・裏表紙でデザインがはっきりと分かれているようなデザインは、なるべく避けるのがおすすめです。 |
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Photoshop、Officeデータでのご入稿の場合、トンボ(背幅トンボ含む)は必要ありません。 | |
表紙、裏表紙ともに、背景が白(背景に色・柄のない状態)で、背表紙にもなにも印刷しない場合は、単ページで入稿していただいても大丈夫です。 |
左綴じ「見開き」表紙(表1、表4)データ 作成例
サイズ・ページ数 | 用紙 |
A4(210×297mm)仕上がり・56ページ | 表紙:コート紙 135kg 本文:コート紙 110kg (用紙厚:0.100mm) |
(56ー4)×0.100÷2=2.6 |
※表紙は本文をくるむようにして製本しますので、左綴じの場合、ページ配置は上記図のようになります。
ページの配置にはくれぐれもご注意ください。
見開きデータで作成の際の注意点(綴じ方とページ配置について)
Photoshop、Officeデータでのご入稿の場合、トンボ(背幅トンボ含む)は必要ありません。 | |
表紙、裏表紙ともに、背景が白(背景に色・柄のない状態)で、背表紙にもなにも印刷しない場合は、単ページで入稿していただいても大丈夫です。 |
見開きページを作成する際の注意点 「ページ配置」と「ノンブル」について
Dメイトでは、お客様が作成したデータをそのまま印刷させていただきます。
(デザインやレイアウトを弊社で行うことはありません。面付けなど、印刷用に変換するだけとなります)
面付けは弊社で行いますので、単ページ、もしくは見開きの状態でご入稿頂いて大丈夫です。
(見開き…本や雑誌を開いた時、向き合っている左右の2ページ )
ただし、
見開きの状態で作成される場合、ページ配置が逆にならないようお気を付けください。
無線綴じ表紙(表1、背表紙、表4)以外は「単ページ」「見開き」のどちらでご入稿頂いてもかまいません。
表紙(表1、表4)のデータは本文を「くるむように製本」しますので、ページ配置は下記の図のようになります。ご注意ください。
綴じ方については、お客様のご希望のものをお選びください。
綴じ方については、お客様のご希望のものをお選びください。
ファイル名は、必ず何ページ目のデータであるかがわかるようなファイル名にして下さい。
面付けは弊社で行いますので、トラブルを防ぐためにも、ファイル名は、そのファイルが何ページ目のデータであるか分かるようなファイル名にしてください。
全てのページを1つのファイルに結合する場合は、必ずページ順に並べてください。
例:「hyo1hyo4.ai」「4p5p.ai」「p06.psd」など
PDFファイル等、各ページのデータが1つのファイルに結合されている場合、 【正しいページ並び例】 |
ノンブルについて
(1)ノンブル(ページ番号)を弊社で追加することはございません。ノンブルが必要な場合はお客様の方でそのように制作してください。
(2)捨てノンブル(印刷されないトンボの外に配置するノンブル)を入れる場合は、必ずトンボの外にレイアウトしてください。トンボより内側に指示(捨てノンブル等)があると、その指示も印刷されてしまいますので、くれぐれもご注意ください。
※Adobe Illustratorでのご入稿の場合、捨てノンブルを入れることができますが、Photoshop等では入れることができません。
必ず何ページ目のデータであるか分かるようにファイル名をつけてください。